写真集『はじめて あった』読み語り会
ギャラリートーク 大竹昭子×大橋仁
2024/8/3(sat)

2024年8月3日(土) 16:00ー18:30(終了予定) 大竹昭子(文筆家)×大橋仁(写真家) このイベントは(スライド上映ではなく)一人一冊写真集を手元において眺めながらトークを聞く、新しいタイプの写真イベントです。実際に写真集に触れながら話を聞くことで、内容や被写体やページ構成についてより理解が深まります。 \申込受付は7/22(月)から開始します/ メールにてご予約ください。①お名前 ②お電話番号をご記入の上、件名「8/3ギャラリートーク」info@iwaogallery.jpまでお申し込みください。 定員:16名(要予約) 参加費:2000円 ※お申込受付は先着順とし、定員になり次第締め切りとさせていただきます。 ※配信等の予定はありません。 ※写真集『はじめて あった』をお持ちの方はお手数ですがご持参いただき、お持ちでない方はその場でお貸しいたします。 ※会場にて、写真集『はじめて あった』を特別価格で販売させて頂きます。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 大橋仁からメッセージ 『はじめて あった』は、今までの写真集とは違っていました。 完成後、ページを捲るたびに、後書きに書ききれなかった新たな言葉が次々と湧いてくるのです。 おかしい、おかしい。 進む先にあるものが余りに大きすぎてわからなくなりました。 私を産んだ母の死で呼び覚まされた個的な母子の命の記憶と、己の性癖を起因とした生物としての生命の記憶が、この写真集の中で交錯し、生と死の祝祭を繰り広げているような、そんな気がしてきたのです。 写真集はもう出来あがって自分の手を離れてしまいましたが、この本に対して生涯の後悔が残らぬようなにか行動を起こさなくてはと思いました。『はじめて あった』の読み語り会をはじめたのはそんな動機からです。 6回目の今回は、初めてゲスト(大竹昭子さん)をお招きして開催いたします。 大竹さんから「この写真集の語り手はだれなのか? 人間ですらないのではないか?」というコメントをいただいたとき、この写真集の核心を言い当てておられるように感じ、大竹さんとトークを思い立ちました。 当日はみなさまにご感想やご意見をいただきながら進めてまいります。是非、ご参加ください。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ◉大竹昭子(おおたけあきこ) 文筆家。1980年代初頭にニューヨークに滞在、執筆活動に入る。『眼の狩人』(新潮社、ちくま文庫)では戦後の代表的な写真家たちの肖像を強靭な筆力で描き絶賛される。小説、エッセイ、朗読、批評、ルポルタージュなど、特定のジ ャンルを軽々と飛び越えていく、その言葉のフットワークが多くの人をひきつけている。 2019年に書籍レーベル「カタリココ文庫」をスタートし、 美術・写真・言葉をテーマに刊行。また「写真を深く見るためのワークショップ」を各地で開催、写真を自由に見て楽しみ方法を広めている。最新刊は1枚の写真から言葉を紡いだ『迷走写真館へようこそ』(赤々舎)。 ◉大橋 仁(おおはし じん) 1972年神奈川県相模原市生まれ。写真家。1992年キヤノン写真新世紀公募展にて優秀賞を受賞。数々のアーティストのCDのジャケット撮影やプロモーションビデオのディレクションなど、多数手がける。その他、CM、雑誌、広告、映画監督など、その活動は幅広い。1999年に出版された写真集『目のまえのつづき』(青幻舎)は義父の自殺未遂現場などを撮影し、荒木経惟をして「凄絶ナリ」と唸らせた。2005年『いま』(青幻舎)、2012年に男女300人の絡みを撮影した写真…

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露口啓二「移住」展に寄せて
「移住─現在そして未来を生き抜くために」
四方幸子

露口啓二「移住」展に寄せて 「移住─現在そして未来を生き抜くために」 四方幸子[本展キュレーター] ーーーーーーーーーーーーーーーーー  空では渡り鳥が、季節に応じて北と南の遠距離を回遊し続けている。梅雨に活性化する粘菌や微生物は、環境に応じてコロニーの形成や離散を繰り返している。地球上のあらゆるものは—生物も無生物も含め—太陽など宇宙から、そして地殻変動など内部からの影響を受けながら常に移動し、互いに作用し合ってきた。人類も誕生以降、自然の一部もしくは自然に寄り添う存在として、移動と定住を繰り返しながら生きてきた。そのような中、現生人類だけが、技術や抽象思考を発達させ自然を対象化し境界を策定し、それらを維持するための情報操作を行ってきた。  大地、水、森、鉱物そして動植物(これらはいずれも「情報」とも言える)…人間の歴史は、あらゆるものを資源として囲い込みドメスティケートする歴史であり、そこには、支配者側が人間と見なさない人間も含まれていた。人間による人間の支配は古代から存在していたものの、とりわけ西洋近代以降、産業化とともに発展した資本主義によって、国家を前提とした大規模かつシステマティックなものへと展開した。  日本においては、明治時代以降に東京を中心として国家の発展と産業振興を旗印に近代化が推進されたが、[1]中でも核となったのが、新たに「北海道」と名づけられた旧蝦夷地の防衛と開拓である。政府の政策により国内各地から故郷を離れて入植した人々は、厳しい自然の中で生き、強制移住を余儀なくされたアイヌの人々は病気や死亡に瀕し、農業実習のため東京へ送られる者もいた。  「移住」は様々な目的でなされるものであるが、露口が本展「移住」で扱っているのは、近代化の中で政府の意向で北海道へ移住した人々に寄り添った寡黙な歴史と移住前後の土地の現在である。写真は、以下の要素で構成される。皇居。明治時代に開拓使が置かれた東京の芝公園、渋谷などと開拓本府があった札幌の中心部。栃木県の足尾銅山跡や鉱毒汚染に見舞われた下流の旧・谷中村(現:渡良瀬遊水地)とこの地域から集団で入植した北海道佐呂間町。そして2011年3月11日の東日本大震災で高濃度の放射線汚染被害を受けた福島の地域。いずれも複数の写真を並置した展示となっている。  露口によって慎重に掬い上げられた写真は、整然とした佇まいの皇居以外は、通常人が目を向けないような都市風景や荒れ果てた家屋などを含む地方や自然の風景である。各写真は一点で何かを表象するのではなく、むしろ複数性において、写真の間(はざま)に湧き起こるざわめきの中から見る側に語り始めることだろう。  露口は、同じ集団が住んだ二つの地—慣れ親しんだ故郷と故郷とすべく乗り込んだ新たな地[2] —の現在に入り込み、それらを並置する。入植者は新たな土地でも故郷の文化や伝統を維持し、地名もしばしば故郷にちなんでつけられた。離れても消えない故郷や先祖への思い、そこに上書きされていく入植地での経験や記憶…世代を隔て21世紀となった現在における状況が、露口を通じて露わになる。近代化はまた、資源採掘とエネルギー確保のための移民を多く生み出した。本展では、鉱毒汚染による移住、開拓地での炭鉱や戦後の原子力発電所などでの労働のための移民、そして引き起こされた事故や汚染による避難のための移住までもが扱われている。  露口は当事者ではない。しかし当事者たちが生きていた地を何度も訪れ、場の痕跡や記憶に丹念に向き合いながら[3] 一種のフィルターに徹することで生み出された渾身の写真…

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移住
ギャラリートーク 四方幸子×露口啓二
2024/7/12(fri)

2024年7⽉12⽇(金) 19:00ー20:30(終了予定) 四方幸子(キュレーター)×露口啓二(写真家) 写真集『移住』(赤々舎)刊行と写真展を記念し、本展のキュレーターでもある四方幸子氏を迎えギャラリートークを開催いたします。 定員:15名(要予約)←満席になりました(7/2) 参加費:無料 ※お申込受付は先着順とし、定員になり次第締め切りとさせていただきます。 ※配信等の予定はありません。 【ご予約・お問い合わせ】 メールにてご予約ください。 ①お名前 ②お電話番号をご記入の上、件名「7/12ギャラリートーク」info@iwaogallery.jpまでお申し込みください。 ◉露口啓二[Keiji Tsuyuguchi] 1950年 徳島県生まれ。1990年代末より、北海道の風景と歴史に着目した写真シリーズ「地名」の制作を開始。2014年 第一回札幌国際芸術祭に、映像と写真のインスタレーションを発表。同年、人間の営みの痕跡が自然に浸食されていく様子を撮った「自然史」シリーズの制作を開始。2018年「自然史」シリーズを「今も揺れている」展(横浜市民ギャラリーあざみ野)に出品。同年「地名」シリーズを「さがみはら賞受賞」展出品。2020年「地名」と「自然史」を「道草」展(水戸芸術館現代美術ギャラリー)に出品。2021年「The world began without the human race and it will end without it」展(国立台湾美術館)に出品。2021年より2023年まで、映画『Wakka』に撮影監督として参加。写真集に『自然史』(2017)『地名』(2018)がある。 ◉四方幸子[Yukiko Shikata] キュレーター/批評家。「対話と創造の森」アーティスティックディレクター。美術評論家連盟会長。多摩美術大学・東京造形大学客員教授、武蔵野美術大学・情報科学芸術大学院大学(IAMAS)・京都芸術大学非常勤講師。「情報フロー」というアプローチから諸領域を横断する活動を展開。1990年代よりキヤノン・アートラボ(1990-2001)、森美術館(2002-04)、NTTインターコミュニケーション・センター(2004-10)と並行し、インディペンデントで先進的な展覧会やプロジェクトを多く実現。2010年代の仕事に札幌国際芸術祭2014、茨城県北芸術祭2016など。2020年以降の仕事に美術評論家連盟2020シンポジウム(実行委員長)、MMFS2020、「ForkingPiraGene」(C-Lab台北)、2021年にフォーラム「想像力としての<資本>」 (2021)、フォーラム「精神としてのエネルギー|石・水・森・人」(2021)、「EIR(エナジー・イン・ルーラル)」(2021-2023)、大小島真木・辻陽介『千鹿頭 CHIKATO』(2023)、「混沌に愛/遭い!ーヨーロッパと東京をつなぐサウンド、メディアアート、ケアの探求」(2024)など。国内外の審査員を歴任。著書に『エコゾフィック・アート 自然・精神・社会をつなぐアート論』(2023)。共著多数。

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移住
露口啓二
2024/7/11(thu)〜21(sun)

2024年7月11日(木)〜21(日) [木・金・土]12:00ー19:00  [日]12:00ー17:00 ※月・火・水 休廊 本展は、キュレーターに四方幸子氏を迎え、露口啓二が2017年から撮影を開始したシリーズ「移住」をもとに展示構成いたします。また、写真集『移住』を会場先行発売いたします(協力:赤々舎)。 写真が幸運に恵まれたなら、繰り返し降り注ぐ堆積物に覆われ不可視となった過去の出来事や不在の歴史への道標となり、忘れてはならない記憶を辿るための回廊ともなりうるだろう。 2024年 露口啓二 ーーーーーーーーーーーーーーーー 写真集『移住』は、複数のトランスポジショナルな関係にある土地と土地を連結させ、比べ照らし合わせることで、近代日本の経てきた負の歴史と、その「なれの果て」としてある現在への想像力を立ち上げようと腐心している。自然災害、公害、戦争によって生来の土地を追われた人々が、別の土地へ移住する。本書が対象とするのはそれにまつわる史実であり、史実と照応しうる場所の風景である。 ーーー「写真史の死角から」倉石信乃(詩人、美術評論家) 「犯罪の現場に戻る」。この言葉は、犯罪の痕跡の完全な抹消が不可能であることを言う。この不可能性の核心に、どんな警察的視線より前にたどり着かなければならない。そのとき責任の観念は規範の拘束から解かれ、応答可能性の扉が開かれる。露口啓二の写真は、一枚一枚がそのような扉である。 ーーー「犯罪の現場に戻る」鵜飼 哲(哲学者、活動家) 写真集『移住』(発行:赤々舎)より抜粋 ーーーーーーーーーーーーーーーー ✴︎ gallery talk ✴︎ 7.12(金)19:00ー20:30 四方幸子×露口啓二 ※ギャラリートーク(無料、要予約)の申込受付は6/20(木)よりHPにて告知いたします。 ◉露口啓二[Keiji Tsuyuguchi] 1950年 徳島県生まれ。1990年代末より、北海道の風景と歴史に着目した写真シリーズ「地名」の制作を開始。2014年 第一回札幌国際芸術祭に、映像と写真のインスタレーションを発表。同年、人間の営みの痕跡が自然に浸食されていく様子を撮った「自然史」シリーズの制作を開始。2018年「自然史」シリーズを「今も揺れている」展(横浜市民ギャラリーあざみ野)に出品。同年「地名」シリーズを「さがみはら賞受賞」展出品。2020年「地名」と「自然史」を「道草」展(水戸芸術館現代美術ギャラリー)に出品。2021年「The world began without the human race and it will end without it」展(国立台湾美術館)に出品。2021年より2023年まで、映画『Wakka』に撮影監督として参加。写真集に『自然史』(2017)『地名』(2018)がある。 ◉四方幸子[Yukiko Shikata] キュレーター/批評家。「対話と創造の森」アーティスティックディレクター。美術評論家連盟会長。多摩美術大学・東京造形大学客員教授、武蔵野美術大学・情報科学芸術大学院大学(IAMAS)・京都芸術大学非常勤講師。「情報フロー」というアプローチから諸領域を横断する活動を展開。1990年代よりキヤノン・アートラボ(1990-2001)、森美術館(2002-04)、NTTインターコミュニケーション・センター(2004-10)と並行し、インディペンデントで先進的な展覧会やプロジェクトを多く実現。2010年代の仕事に札幌国際芸術祭2014、…

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Humanized Metronome
Masaki Adachi
2024/6/13(thu)〜6/30(sun)

2024年6月13日(木)〜30日(日)   [木・金・土]12:00ー19:00  [日]12:00ー17:00 ※月・火・水 休廊 ここ数年、活躍が目覚ましい注目の若手作家・足立真輝、彼のアートワークと建築分野でのプロジェクトの紹介で構成される個展 「Humanized Metronome」を開催します。 足立は主に紙や木といった身近な素材を繊細に組み合わせながら、直線的なモチーフの集積と反復によって抽象的なオブジェを制作します。それらは身体に深く染み付いた記憶の座標が層になり重ね合います。建物の一部が顕れ出たような足立の作品は、見る角度によって淡い影や光が交差する。自身の身体的記憶の欠片として屹立し、過去の余韻を残します。 シンプルさを保ち美しく静謐な作品たちを、是非ご高覧ください。 ーーーーーーーーーーーー Statement  私の作品は、紙や木を重ねたり剥がしたりして作られている。デザインプロセスの中で生成されるもの、特に未完成の建築模型などの抽象化された空間を触媒に、自身の身体に深く染みついた記憶が再編成されるようなメディアに惹かれてきた。 身近な素材が建築の構成要素への〝見立て〟によって組み合わされる建築模型は、枯山水のように、所有者不在の普遍的な身体的記憶を他者と共有するはたらきがある。そのようなメディアの生成行為を、身体の中で際限なく反復し続けるオブセッショナルな形象を切断し、その破片を実空間に定位させるシステムに変換させたい。 重ねる行為は〝縁(フチ)〟が自身の輪郭を手探りで捉えようとするのに似ている、輪郭は実存しないのだ。ただその試みはアタリをつけたところから全て記録されて、その残像の中で多様な全体性を浮かび上がらせる。錯乱する情報への接続過多により自他の境界が溶け出し、自律的な身体性を著しく失いつつある日々の中で、それらはヒューマナイズされたメトロノームのように、我々の身体に寄り添い、その輪郭の周縁をなぞり続ける。  夢や記憶の中の身体性、その想起と揮発の感覚がどのように物質界にフィードバックし得るか、またそれを媒介に他者と共有されるモデルネの幻想に興味がある。 2024年 足立真輝  ーーーーーーーーーーーー ◉足立真輝[Masaki Adachi] 1990年、神奈川県生まれ。大学、大学院で建築を学んだ後、独立。2019年にBankARTへのレジデンスをきっかけにアーティスト活動を開始。直線的なモチーフの集積と反復によって表現した記憶の空間を、建築模型的な抽象表現技法で制作する。 2014年 足立一郎記念賞(論文:大地と繋がる建築─村野藤吾設計、箱根プリンスホテルの作品論─)2017年 第13回ダイワハウスコンペティション最優秀賞 2022年 Independent Tokyo 2022 審査員特別賞(木戸涼子賞)(KIDO press)など。 Instagram:@masaki_adach Masaki Adachi exhibition Humanized Metronome 2024.6.13(thu)-30(sun) Open:Thu-Sat 12:00-19:00 Sun 12:00-17:00 Close:Mon-Wed

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あなたが噛んだ、唄おぅ
ギャラリートーク 小金沢智×岡本健+
2024/6/1(sat)

2024年6⽉1⽇(土) 16:00-17:30(終了予定) 小金沢智(キュレーター)×岡本健+(ブックデザイナー) 『あなたが噛んだ、唄おぅ』(装丁・著・絵:岡本健+ 発行:モ・クシュラ)の原画展を記念し、キュレーター小金沢智氏を迎えギャラリートークを開催いたします。 定員:15名(要予約)←満席になりました(5/26) 参加費:無料 ※お申込受付は先着順とし、定員になり次第締め切りとさせていただきます。 ※配信等の予定はありません。 【ご予約・お問い合わせ】 メールにてご予約ください。 ①お名前 ②お電話番号をご記入の上、件名「6/1ギャラリートーク」info@iwaogallery.jpまでお申し込みください。 ◉小金沢智(こがねざわさとし) キュレーター。東北芸術工科大学芸術学部美術科日本画コース専任講師、美術館大学センター研究員。1982年、群馬県生まれ。2008年、明治学院大学大学院文学研究科芸術学専攻博士前期課程修了。世田谷美術館、太田市美術館・図書館の学芸員を経て現職。「現在」の表現をベースに据えながら、ジャンルや歴史を横断するキュレーションによって、表現の生まれる土地や時代を展覧会という場を通して視覚化することを試みている。「みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2024」(2024年9月)総合キュレーター。 2022年3月、父の葬儀の1日をおさめた私家版写真集『flows』(著:小金沢智、写真:吉江淳、アートディレクション・デザイン:平野篤史)を発行。同年8月、iwao galleryにて、自主企画「『flows』を見る/読む」を開催した。 https://www.koganezawasatoshi.com/ ◉岡本健+(おかもと・つよし ぷらす) ブックデザイナー。1965年、美容師の母、公務員の父のもと大阪市東住吉区で生まれる。間もなく、母親が東淀川区に「ファイン美容室」を開店し転居。3歳のとき、同じく美容師でステージ祖母の教育方針により児童劇団に入団させられる。1970年、大映映画『ボクは五才』(湯浅憲明)に主演。中学まで芸能活動を続けるが肥満といじめにより挫折。母親の母校、大阪市立工芸高校図案科を卒業後、日下潤一氏主宰のBグラフィックスにお世話になる。半年でドロップアウトし、上京。アン・ルイスが社長のデザイン事務所などを経る。1994~2002年まで中垣デザイン事務所勤務。2005年、有限会社岡本健事務所を設立。

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あなたが噛んだ、唄おぅ
岡本健+
2024/5/31(fri)〜6/2(sun)

5/31(金)15:00-20:00 6/1(土)12:00-16:00 6/2(日)12:00-17:00 ※6/1(土)ギャラリートークのため16:00で閉廊いたします。 ブックデザイナー岡本健+の初原画展です。展示期間中、加藤文明社とのコラボレーションにより各作品(原画)の複製をエディション付きにて販売いたします。なお展示される作品には、岡本氏の記憶を同根とする文章があり、本『あなたが噛んだ、唄おぅ』でお読みいただけます。 『あなたが噛んだ、唄おぅ』 ¥1,200+税/200部限定/装丁・著・絵:岡本健+/発行:モ・クシュラ ◉岡本健+(おかもと・つよし ぷらす) ブックデザイナー。1965年、美容師の母、公務員の父のもと大阪市東住吉区で生まれる。間もなく、母親が東淀川区に「ファイン美容室」を開店し転居。3歳のとき、同じく美容師でステージ祖母の教育方針により児童劇団に入団させられる。1970年、大映映画『ボクは五才』(湯浅憲明)に主演。中学まで芸能活動を続けるが肥満といじめにより挫折。母親の母校、大阪市立工芸高校図案科を卒業後、日下潤一氏主宰のBグラフィックスにお世話になる。半年でドロップアウトし、上京。アン・ルイスが社長のデザイン事務所などを経る。1994~2002年まで中垣デザイン事務所勤務。2005年、有限会社岡本健事務所を設立。 ーーーーーーーーーーーーーーー ギャラリートーク[必然と切実、表現という用事] 6/1(土)16:00-17:30 小金沢智(キュレーター)×岡本健+(ブックデザイナー) ーーーーーーーーーーーーーーー ※ギャラリートークの申込受付は5/13(月)よりHPにて告知いたします。

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『日本語のデザイン』刊行記念展
永原康史|日本語のデザイン、あとさき
2024/5/9(thu)〜19(sun)

『日本語のデザイン 文字からみる視覚文化史』(永原康史著、Book&Design発行)の刊行を記念し、著者所有のタイポグラフィ関連資料や著者が制作したアルゴリズミック・タイポグラフィ作品を2会場で展示いたします。会場にて書籍も販売いたします。 現在、京都dddギャラリーで開催中(〜5/26)「永原康史―時間のなかだち:デザインとNFTの邂逅」の『The Hunting of the Snark 2024』展示作品とは別に、iwao galleryでは新作『ULYSSES 2024』が展示されます。初めて彩色したアルゴリズミック・タイポグラフィ作品になります。是非、ご高覧ください。 会期: 2024年5月9日(木)-12日(日)、16日(木)-19日(日)※両会場共通 [木・金・土]12:00ー19:00 [日]12:00ー17:00
 open 木・金・土・日 close 月・火・水 会場: ・Book&Design(タイポグラフィ資料の展示) 東京都台東区浅草2-1-14 3F[最寄駅:浅草駅] https://book-design.jp ・iwao gallery(作品の展示・販売) 東京都台東区蔵前2-1-27 2F[最寄駅:蔵前駅] https://iwaogallery.jp 主催:Book&Design、iwao gallery、The NAGAHARA OFFICE Inc. お問い合わせ:Book&Design(info@book-design.jp) ◉永原康史(Yasuhito Nagahara) グラフィックデザイナー。電子メディアや展覧会のプロジェクトも手がけメディア横断的に活動する。1997年〜2006年IAMAS(岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー)教授。2006年〜2023年多摩美術大学情報デザイン学科教授。2005年 愛知万博「サイバー日本館」、2008年 スペイン・サラゴサ万博日本館サイトのアートディレクターを歴任。2022年には初の作品集『よむかたち デジタルとフィジカルをつなぐメディアデザインの実践』を刊行。『インフォグラフィックスの潮流』(ともに誠文堂新光社)『デザインの風景』(BNN)など著書多数。   『日本語のデザイン 文字からみる視覚文化史』 永原康史著/Book&Design発行 A5判/176頁/上製本/3,000円┼税 ISBN978-4-909718-11-2 2024年4月17日発売 通販サイト https://bookdesign.theshop.jp

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Floral Intimacy
Edward Hall Exhibition
2024/4/4(thu)〜14(sun)

2024年4月4日(木)〜14日(日)   [木・金・土]12:00-19:00  [日]12:00-17:00 ※月・火・水 休廊 1970年後半、エドワード・ホールはボストンにて写真家としての活動をスタート。その後、ニューヨークに移りキャリアを積み商業(広告)的な活動も始める。2003年、日本に移住。日本の美学と日本各地で過ごす時間の影響を受けながら、写真家としての旅を続けている。 彼は花を撮ることは人を撮ることとに似ている言う。時間の経過で被写体の表情は変化する。古典的題材でもある花の静物をポートレートの一形態としてアプローチする。 細やかな洞察力で撮影した花(静物)14点に人物ポートレート(プライベート作品・非売品)を2点加え展示。今回、日本では初個展となる「Floral Intimacy」を開催する。是非、ご高覧ください。 ※プリントは全てPIEZOGRAPHYです。 PIEZOGRAPHY:アメリカで開発されたモノクロ専用インクを特別なプリンタドライバで出力する最高級のモノクロプリントになります。従来の3段階グレーインクにカラーインクを混ぜて出力する方法ではなく、7段階のグレーインクだけを使用してプリントするため、非常に高いシャープネスと豊かなグラデーションを実現。描写性の高いシャドウとハイライト、そして優れた保存性があります。 ーーーーーーーーーー Artist Statement 日本の生け花、ルネサンス期のオランダの静物画、フランスの印象派の野外絵画など多くの文化には、花にまつわる芸術の長い歴史がある。いずれの場合も、アーティストは自然への敬意と作品を融合させている。 何らかの形で、芸術は私たち人間の存在における自然や環境の影響に作用する。アイデアがどこから来るかは重要ではなく、重要なのはアーティストがなぜそれを追求することを選んだかである。アーティストが伝えたいと思う感情は、アーティスト自身の人間性と彼らを取り巻く世界との架け橋にもなる。 大理石の彫刻やフレスコ画、水彩画のように一度描いてしまうと、油絵や粘土のように気持ちを切り替えて描き直すことができない形態もある。これは花材を撮影する際にも言えることで、2時間後に撮り直せば、被写体の表情は変わってしまう。その結果、私は常に前進している。もちろん、新しいことに挑戦することはできるが、後戻りはできない。 私にとって、花を撮ることは人を撮ることに似ている。被写体にまったく同じものはなく、それぞれが真っ白なキャンバスや空のフレームを背に自分自身の自己像を提示する。その出発点から、私は被写体の個性や独自性を調査し、見る人が自分の記憶と結びついたり、新たな記憶が生まれたり、自分自身について新たな発見をしたりするような、ある種の感情を伝える方法をとらなければならない。そのプロセスにおいて、形、質感、光と影が重要な役割を果たすのは明らかだ。私は常に花の静物をポートレートの一形態としてアプローチしようとしてきた。 2024年 エドワード・ホール Many cultures have long histories of floral related art, for example, Japanese Ikebana, the Dutch still life paintings of the Renaissance or the plein-air work of the French impressionists. In each case, the artist is combining…

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Urban Forest
都市の森|志鎌猛写真展
2024/3/1(fri)〜17(sun)

2024年3月1日(金)〜17日(日)   [木・金・土]12:00-19:00  [日]12:00-17:00 ※月・火・水 休廊 プラチナ・パラジウム・プリント技法と、日本伝統の雁皮紙を用いて、すべて自身の手により制作している写真家・志鎌猛の「Urban Forest(都市の森)」写真展を開催します。森に呼びかけられているような、手招きされているような、不思議な感覚で森を訪ね歩き撮影していた志鎌は、やがて日常の近くにある〝都市の森〟にも惹きつけられていく。ニューヨークのセントラルパーク、パリのリュクサンブール公園、香港のヴィクトリア・ピーク、そして、私たちにとって身近な東京・井の頭公園へと……。志鎌の(プラチナプリント)表現は幻想的であり〝都市〟と〝自然(森)〟という一種相反する異空間にいざなう。都市に居ながらにしても森の静かな息吹が聞こえるだろう。是非、この機会にご高覧ください。 ※プラチナ・パラジウム・プリントは、1873年にイギリスで発明された「光の芸術」とも呼ばれるプリント技法。連続階調と経年変化に耐えうるプリントの安定性から、その美しさは半永久的に保たれる「永遠のプリント」と言われています。 ーーーーーーーーーーーー Artist Statement  私は、森のなにげないたたずまいに強く惹かれて写真を撮り続けてきた。  森に呼びかけられているような、手招きされているような、不思議な感覚。森との交歓、とでもいえばいいのか。なにかそういうものに導かれながら、日本の各地へ、より遠く海外へも、手つかずの森を訪ね歩いた。そうしている間に、日本人としての遺伝子に潜んでいた自然への憧憬、畏怖の念が覚醒していったのかもしれない。  やがて私は、人の日常の近くにある〝都市の森〟にも惹きつけられていく自分に気づく。きっかけになったのはニューヨーク・マンハッタン、まさにコンクリートジャングルの真ん中に拡がるセントラルパークだった。それは人工的に造られた自然でありながら、都市という環境にあってもなお、人間の、自然と共に生きたいという根強い欲求の名残りを垣間見せていた。以来、私はパリ、ミラノ、バルセロナ、香港、東京…いろいろな都市の一隅で、森の奥深くへ分け入る時と同様に、樹々が語りかけてくれる声に耳をそばだてる。 2024年 志鎌猛 ーーーーーーーーーーーー ◉志鎌猛(Takeshi Shikama) 1948年東京生まれ。写真家。2002年より日本各地の深い森に分け入り、目に見えている風景、その奥にある目に見えない世界を写真に焼きつけたいと〝森の襞〟シリーズの制作に取り組む。2007年、写真集『森の襞 Silent Respiration of Forests』を出版。活動の場をニューヨーク、サン・フランシスコ、ヒューストン、サンタ・フェなど北米各地、パリ、ミラノ、ブリュッセル、バルセロナ、アムステルダム、ロンドンなどヨーロッパ各地、さらに香港、台湾などアジアへと広げ、旅を重ねる中から着想し〝都市の森 Urban Forest〟〝美の谷 Valley of Beauty〟〝秘密の庭園 Il Giardino Segreto〟などを制作する。「じっと見る。そして、一度だけシャッターをきる。」という一貫してきた姿勢は〝観照 Contemplation〟シリーズに昇華。2022年、写真集『観照 Contemplations』がフランス(Éditions Photosynthèses, Arles France)にて出版される。フランス国立図書館、サンディエゴ写…

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