Still water runs deep
川の流れのように|ミヤケマイ
2025/7/3(thu)〜20(sun)

2025年7月3日(木)ー20日(日)   [木・金・土]12:00ー19:00[日]12:00ー17:00 [休廊]月・火・水   ◉ private viewing: 7.2(水)15:00ー19:00 この度、iwao galleryにて「Still water runs deep|川の流れのように」ミヤケマイ個展を開催いたします。墨絵と箔といった日本画の伝統的な素材を中心としながら現代の生活の一部となる新作を展示いたします。 本展タイトルのようにiwao galleryの立地(隅田川沿い)から川縁の町が持ってるどこか留まらない、流れていく時間や感覚をモノクロの墨絵の世界観で表しています。寂寥感のある一瞬の優しさを汲み上げ、ミヤケの得意とする作品と場所の接点、そして土地と自分の接点を探すような作品です。 箔の作品では言葉によってつけられる〝傷〟について内包していきます。ここ数年、ミヤケマイは言葉によって肯定的にも否定的にも、傷つけられたり、力をもらったりすることで変容し、成形されていくことに対して興味を持っています。さまざまな人に人生に欠損を与えたもしくは人生の方向性を決めたり、影響した言葉を集め、良くも悪くも人は言葉によって形づけられる。そして、受け取る人間によって言葉の力は変化するということを表した作品を制作しています。あたかも、川の流れが作る中洲のように、水がいろいろなものを運んでくるように、どこからともなく現れ、形を作りまた通り過ぎてゆく人生のさまと作家は重ねています。是非、ご高覧ください。 ✴︎ gallery talk ✴︎ 7.9(水)19:00ー20:30 港千尋[写真家・美術評論家]×ミヤケマイ ※ギャラリートーク(無料、要予約)の申込受付は6/25(水)よりHPにて告知いたします。 ※当日は休廊日のため、入場受付開始は18:30〜になります。 ◉ ミヤケマイ[Mai Miyake] 美術家。日本の伝統的な美術や工芸の繊細さや奥深さに独自の視点を加え、過去・現在・未来をシームレスにつなげながら、物事の本質や表現の普遍性を問う作品を制作。媒体を問わない表現方法を用いて骨董・工芸・現代美術・デザイン、文芸など、既存の狭苦しい区分を飛び越え、日本美術の文脈を独自の解釈と視点で伝統と革新の間を天衣無縫に往還。展覧会、ワークショップなど多数。「蝙蝠」(2017年)など4冊の作品集がある。2008年パリ国立高等美術大学校大学院に留学。京都芸術大学特任教授(2017〜2024年)。現在、大津にて「大人の寺小屋 余白」を主宰。 主な展覧会は、埼玉国際芸術祭(2020年)、神奈川県民ホールギャラリー「ことばのかたち かたちのことば」(2021年)、千葉市美術館「とある美術館の夏休み」(2022年)。個展では、GINZA SIX「ものがたりがはじまる Long Long Time Ago」、PGCD「ハクチョウの唄」、MtK「クロヤギシロヤギ通信展」、ギャラリー菜の花「春告」、柿傳ギャラリー「夢の跡」、しぶや黒田陶苑「神在」、壺中居「兆し」、ポーラ美術館「天は自らを助くるものを助ける」、メゾンエルメス「雨奇晴好」、水戸芸術館 現代美術ギャラリー「クリテリオム65」ほか多数。2018年~2020年「SHISEIDO THE STOREウィンドウギャラリー」、2020年「クロスフロンティア京都芸術大学美術工芸学科選抜展」、2023年10月〜「京都高島屋T8 THIS IS NATURE」、2024年5月「HANKYU …

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LONDON DETAILS
藤田 修 展
2025/6/5(thu)〜22(sun)

LONDON DETAILS|藤田 修 展 2025年6月5日(木)ー22日(日)   [木・金・土]12:00ー19:00[日]12:00ー17:00 [休廊]月・火・水   本展「LONDON DETAILS」は、コロナ禍を経て7年ぶりに渡英しロンドンの街の断片を切り取った新作を軸に開催します。 藤田修は、感光性樹脂版を用いた新たな版画技法(フォトポリマー・グラヴュール)で注目されます。この技法は「写真では出しにくいインクによる物質感の強さ」と彼は言います。インクを版に詰め、1枚1枚紙にプレス機で刷って生まれる質感、物質性にこだわる、この〝物質化〟に重きを置いた強さこそが藤田の手から生み出される魅力です。SNSで流れくる画像を無意識に見ることとは異なり、肉眼でこそわかるイメージが浮き上がります。 また、カラーモノタイプの新作も同時発表。油彩でのモノタイプは、原点には油画を学んだ彼だからこその表現の幅であり、具体的なイメージはない実験的な躍動感を覚えます。 是非、この機会にご高覧ください。 ————— 時々シリーズものを作りたくなります。版画の話です。以前、横須賀美術館の企画に誘われ横須賀の街の断片12点を集め「YOKOSUKA DETAILS」と題して発表したことがあります。あれから12年、今回はロンドンの街の断片を切り取ったものから8点の新作を発表します。そして、展覧会のタイトルを「LONDON DETAILS」としました。すべて感光性樹脂版を使った凹版画で、それをフォトポリマー・グラヴュールと呼んでいます。 この技法で僕が目指すのは写真では出しにくいインクによる物質感の強さです。つまりイメージの物質化です。DMやモニターの画像では伝わりにくいので、ぜひギャラリーで見ていただけたら嬉しいです。 今回の展示では他に具体的なイメージを持たない心象風景のような油彩によるカラーモノタイプの新作9点も同時発表します。フォトポリマー・グラヴュールと同様にエッチングプレス機で紙にイメージを剥ぎ取ったものです。モノタイプなので一点モノ。他にもモノクロのモノタイプや版画集なども置く予定です。 2025.05 藤田修 ————— ◉ 藤田 修[Osamu Fujita] 1953年神奈川県生まれ。版画家。感光性樹脂版「フォトポリマー・グラヴュール」を用いた新たな版画技法で注目される。1979年多摩美術大学絵画科油画専攻卒業。1985年第2回カボ・フリオ国際版画ビエンナーレ名誉賞を受賞、1990年に第18回日本国際美術展でブリヂストン美術館賞受賞、1994年に第30回神奈川美術展で神奈川県立近代美術館賞を受賞、1995年第24回現代日本美術展横浜美術館賞受賞。パブリックコレクションは数多く、アーティゾン美術館、横浜市民ギャラリ-、国立国際美術館、和歌山県立近代美術館、神奈川県立近代美術館、横浜美術館、東京オペラシティ・アートギャラリー、山梨県立美術館。府中市美術館、横須賀美術館、町田市立国際版画美術館、他。個展、グループ展多数。 http://fujita-osamu.main.jp Instagram: @fujita_osamu LONDON DETAILS Osamu Fujita Solo Exhibition 2025.6.5(thu)-22(sun) Open:Thu-Sat 12:00-19:00 Sun 12:00-17:00 Close:Mon-Wed

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記憶のタナ
松岡 学 展
2025/5/8(thu)〜25(sun)

記憶のタナ|松岡 学 展 2025年5月8日(木)ー25日(日)   [木・金・土]12:00ー19:00[日]12:00ー17:00 [休廊]月・火・水   ————— 堤防の端から糸をだして、しばらく待つ。 釣れなければ、糸の長さや場所をかえてみる。 暗くなるまえになにか釣れたら、と思っていた。 ————— 松岡学は富山県の港町で生まれ育ち、釣りを趣味としている。タナとは釣り用語であり、魚が遊泳している層のことをいう。 松岡の絵は情報量がかなり少ない。意識的に削ぎ落としている構図によって、陰影が奥へと誘導され、筆跡のストロークが空気の動きや時間の流れを画面から感じ、景色が動き始める。「モチーフにどれだけ記憶が含まれているかを考える。自分が深く関わった場所を描くことで、新たに何かを思い出したり、個人的な象徴性のレイヤーがそこに表れたら良いと思う」と彼は言う。彼は記憶を探り、層を描き、そして、鑑賞者は時間の変化を感じ取る。瞼の裏に映るような記憶、情景が脳裏に焼きつく感覚がある。 本展の作品はすべて〝海景(seascape)〟で構成されている。松岡の描く海景は、小説の一文、映画のワンシーンのようでもある。絵の前で時間を忘れて佇んで欲しい。彼の記憶の原風景「記憶のタナ」を是非ご高覧ください。 ◉ 松岡 学[Gaku Matsuoka] 1988年富山県生まれ。2014年武蔵野美術大学大学院造形研究科修士課程美術専攻日本画コース修了。創画会会友。2015年VOCA2015「現代美術の展望─新しい平面の作家たち」佳作賞(上野の森美術館)。2020年「Lyrical Songs」(Pragmata/東京)2021年公益財団法人吉野石膏美術振興財団「若手日本画家による展覧会助成」採択(アートスペース羅針盤/東京)2022年「松岡学 個展」(アートスペース88/国立)2023年「うつろうものと…かわらずに在るもの」(国登録有形文化財 豪農の館 内山邸、薬種商の館 金岡邸/富山)、「松岡 学 個展」(第一生命ギャラリー/有楽町)。個展、グループ展多数。 https://gakumatsuoka.jimdofree.com Instagram: @gaku.matsuoka Gaku Matsuoka Solo Exhibition 2025.5.8(thu)-25(sun) Open:Thu-Sat 12:00-19:00 Sun 12:00-17:00 Close:Mon-Wed

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PLANTS/BOTANICAL
三上晴子没後十周年展
2025/4/24(thu)〜27(sun)

PLANTS/BOTANICAL 三上晴子没後十周年展 2025年4月24日(木)〜27日(日) [木・金・土]12:00ー19:00 [日]12:00ー17:00 ※private viewing: 4/23(水)15:00-19:00 ※月・火・水 休廊 三上晴子(1961-2015)の急逝から10年になるのを機に、生前はほとんど公開されることのなかった1980年代の作品を中心に展示いたします。没後、自室から発見された手作りの鉄製花器や、額装されたボタニカル絵画も併せて公開。終生変わらなかったジャンクや植物への思いを振り返ります。 ◉三上晴子[Seiko MIKAMI] 1961年静岡県生まれ。2015年1月2日没。享年53歳。 1984年より「情報社会と身体」をテーマに、鉄クズやチップ、コンクリート片をはじめとする廃物を使ったジャンク・スカルプチュア制作(インスタレーション作品)やパフォーマンスなどの活動を始める。1985年サッポロ・ビール恵比寿工場の研究所廃墟にて《滅ビノ新造型》と題する個展を開催し、核戦争後の廃墟化した都市の姿を彷彿とさせる作品群が話題となる。これ以降、情報社会と身体(生体、免疫、情報戦争など)をテーマとした大規模なインスタレーション作品のシリーズを展開するようになる。 1990年代にはニューヨークに拠点を移し、自らコンピュータサイエンスを学んでベル研究所の研究員を務める傍ら、バイオロジーとインフォメーションを横断する新たな概念「Bio-Informatics」としてのメディアアート(人工知能、コンピュータウィルス、ネットワーク)を提唱。主に欧米のギャラリーや美術館で作品を展示した。 当時はまだほとんどなかった、観客参加型のインタラクティブ・アート作品を初めて発表したのは、1991年のP3 altanative museum,tokyoの《パルス・ビート〜あなたの脈拍を貸して下さい》。その後、「知覚によるインターフェイス」というテーマが基軸となり、観客の身体や知覚が介在するインタラクティブ作品を数多く発表していくようになる。 1995年にインターネットが一般化されると即座に表現メディアとして取組むようになり、視線入力による作品《Molecular Informatics》(キヤノン・アートラボ企画展 1996-07)、聴覚と身体内音による作品《World Membrane and the Dismembered Body》(NTTインターコミュニケーション[ICC]1997)、触覚による三次元認識の作品(NY 1998)、重力を第6の知覚と捉えた作品《gravicells―重力と抵抗》(市川創太との共作。山口情報芸術センター[YCAM]2004-10)、情報化社会における二重化された個人の存在と情報エージェントをテーマとした壮大な作品《Desire of Codes/欲望のコード》(山口情報芸術センター[YCAM]2010)、オープンソース化された最新の視線検出技術を利用した《Eye-Tacking Informatics-視線のモルフォロジー》(2011)などを発表。これらは世界各地のアートセンターやフェスティヴァルに繰り返し巡回展示された。 2015年に急死する直前まで、チューリッヒ工科大学との共同研究で、多数の超小型ドローンを制御する作品の実現を試みていた。 1961年生まれ 1991年よりニューヨークに拠点を移す 1995年ニューヨーク工科大学コンピュータサイエンス修士号 2000年帰国。以降、多摩美術大学にて教…

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the Seen and the Unseen
伊賀美和子展
2025/3/27(thu)〜4/13(sun)

the Seen and the Unseen ー秘密の遺物ー 伊賀美和子展 2025年3月27日(木)〜4月13日(日) [木・金・土]12:00ー19:00 [日]12:00ー17:00 ※月・火・水 休廊 ※3/29(土)ギャラリートークのため18:00で閉廊いたします。          ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ 見えるものと見えざるもの——発掘された遺物と記録された写真   これは真実か、それとも、時を超えて現れた物語か。          ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ 作家25周年を迎えた伊賀美和子は、10年ぶりになる東京での個展「the Seen and the Unseen ー秘密の遺物ー」を開催いたします。 伊賀は1999年キヤノン写真新世紀展での受賞以来、一貫して玩具、それも人形を主たる被写体に多彩な表現を展開してきた。そのなかで《マダム・キューカンバ》という自己投影をした小さな人形を主人公にした物語を写真で表現してきた。本展では、古代文明の発掘品として《マダム・キューカンバ》が登場する。 伊賀は、幼少時代から人形に魅了され、人形を通して人間の〝生命の本質〟や〝繋がり〟を表現しようと模索してきた。今まではプラスチックの素材を用い、過去と現在をつなぐシンボルとして《マダム・キューカンバ》を用いた人生の場面を、写真媒体を通して物語を作ってきた。しかし近年、「古代の人間はどのような祈りをこめて人形を作ったのだろうか?」という疑問を抱き続けていた。 過去と現在を繋ぎ、人々に再生の可能性を語りかけようとしている新作は、古代の人形が時を越えて新たな命を与えられたようでもある。物語の中で巡り巡る生命の循環を表現した《マダム・キューカンバ》シリーズは、こうして新たな一歩を踏み出したのである。かつての登場人物たちが、古代の姿にタイムスリップしたかのようである。2000年より続いた《マダム・キューカンバ》の地平線は、この時代に辿り着いた。「これは真実か、物語か」作家が生み出すナラティブ(物語性)な世界に引き込まれるでしょう。発見とは何か、歴史とは何か、美術とは何か、いろいろな疑問が浮かんで来るだろう。是非、ご高覧ください。 【追記】作品キャプションは、作品と作家のメモから AI が解説をしたものであり、AI との協奏(狂奏)もお楽しみください。 [プリント協力:キヤノン株式会社] ✴︎ gallery talk ✴︎ 3.29(土)18:00ー19:30 中野正貴[写真家]× 伊賀美和子 ※ギャラリートーク(無料、要予約)の申込受付は3/12(水)よりHPにて告知いたします。 ◉伊賀美和子[Miwako Iga] 美術家/写真家。1966年 東京都生まれ。1999年「キヤノン写真新世紀」優秀賞受賞。ミニチュア玩具や人形を登場人物として情景を描き出した写真作品を制作。近年、写真だけにとどまらず、造形、絵画、ドローイング、インスタレーションと活動の幅を広げている。2000年「A STORM IN THE LIFE ー台風一家ー」(セゾンアートプログラムギャラリー/東京)2003年「テンペスト・イン・ティーポット」(小出由紀子事務所/東京)2007年「Madame Cucumber」(ベイスギャラリー/東京)「Madame Cucumber」(イヒョン・ソウル・ギャラリー/ソウル)2…

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遠く霞む
羽田 誠
2025/2/27(thu)〜3/9(sun)

2025年2月27日(木)ー3月9日(日) [木・金・土]12:00ー19:00  [日]12:00ー17:00 ※月・火・水 休廊  誰もいない山の中、湿度を纏った空気が私を包む。 
目の前と遠くの境目がなくなり、その先が見えない。 
ゆっくりと夜が明ける。 
山際から昇る朝日が波のように放射され、 
微粒子の向こうに景色が浮かび上がる。 
霧や靄はやがて見えなくなり、空中に消えてゆく。 羽田誠は数年来、長野県北部に通い続けています。もともとは撮影の仕事で訪れた土地でしたが、そこに生じる光の作用に強く惹かれ、その後も取材とも旅ともつかない時間を重ねてきました。特に羽田の関心を引いたのは、標高のある盆地特有の、刻々と変化する霧や靄です。本展では、夜明けから早朝という昼にも夜にも属さない時間帯に、移ろいゆく光と空気の関係を捉えた作品を発表します。それは、村や高原が見せる現象を眼差した記録でもあります。 キュレーター:原 亜由美 協力: 木島平村/deeper Japan ◉羽田 誠 [Makoto Hada] 愛知県生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒。流行通信THE STUDIO入社後、浅川英郎に師事し、その後フリーランスとして活動。商業撮影のほか、精力的に作品集や展覧会を発表している。作品集『Baumkuchen』(2015)『THROUGH』(2017)『あのかどを曲がる頃』(2018)他。主な展覧会「THROUGH」(平和紙業ペーパーボイス 2017)「あのかどを曲がる頃」(knot gallery 2018)「far from」(Sony Imaging Gallery 2022)など。 https://makoto-hada.com/ ◉原 亜由美 [Ayumi Hara] 新潟県生まれ。キュレーター、コーディネーター。展覧会・作品集の企画、制作進行、編集などを手がける。 Makoto Hada Photo Exhibition 2025.2.27(thu)-3/9(sun) Open:Thu-Sat 12:00-19:00 Sun 12:00-17:00 Close:Mon-Wed

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Another side of Herbie Yamaguchi
ハービー・山口 写真展
2025/2/1(sat)〜16(sun)

2025年2月1日(土)ー16日(日) [内覧会]2025年1月31日(金)16:00-19:00 [木・金・土]12:00ー19:00  [日]12:00ー17:00 ※月・火・水 休廊  Swinging The Swell Of Time 写真家として50年を超え、世界中の〝時代のうねり〟に身も心も委ねながら、常にシャッターを押し続けてきたハービー・山口。希望を抱きながらも、時に痛みや嘆きを感じ、思索的な一面の作品にも再びスポットを当てる。新たな視点から時代や国をも超えて均しい表情を持つ作品(未発表・新作含む)をセレクトし展示・販売いたします。 ◉ハービー・山口 [Herbie Yamaguchi] 1950年東京都生まれ。写真家、エッセイスト、日本写真芸術専門学校校長。23歳でロンドンに渡り10年間在住、劇団の役者を経ながら写真活動に励む。折からのパンクロックのムーブメントの中、ミュージシャンのポートレートが高く評価された。幼年期に患った病歴の末、写真のテーマを「生きる希望」とし人物を撮り続けている。中山美穂、福山雅治、THE BOOM、THE MODS、桑田佳祐、稲垣潤一、BOØWY、エレファントカシマシなどのCDジャケットを手がける。また、布袋寅泰のアルバム『GUITARHYTHM』で8曲の英語詞での作詞を行った。写真集、エッセイ集発表の他、ラジオDJや俳優として映画出演などの活動も行う。2011年度日本写真協会賞作家賞受賞。個展・著作多数。作家名の由来は、敬愛するジャズフルート奏者ハービー・マン(Herbie Mann)より。 http://www.herbie-yamaguchi.com/ Instagram:@herbieyamaguchi Another side of Herbie Yamaguchi Herbie Yamaguchi Photo Exhibition 2025.2.1(sat)-16(sun) Open:Thu-Sat 12:00-19:00 Sun 12:00-17:00 Close:Mon-Wed

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Saya Kubota|Hosting the In-between
す き ま の あ る じ
2024/11/21(thu)〜12/8(sun)

2024年11月21日(木)ー12月8日(日) [木・金・土]12:00ー19:00  [日]12:00ー17:00 ※月・火・水 休廊  宮城、東京、兵庫、鳥取などを拠点に活動する現代美術家・久保田沙耶の個展を開催いたします。本展「すきまのあるじ(Hosting the In-between)」は、Yu Harada(曙橋)での久保田沙耶展「もぬけの城」から1年ぶりの都内での個展になります。 1年前、彼女は小さな砂浜を見つけ、岩礁の窟の中にひっそり住んでいる貝、引き潮の時に少しだけ海水が残ったところを棲家にしているヤドカリに出会います。寝そべって砂に埋もれ丸一日でも過ごすことができた砂浜に魅了されていきます。家の間の隙間に住んでるカタツムリ、メスのために一生懸命隙間に美しい巣をつくるオスドリ、岩の裏にはりついたたくさんのフジツボ……。そういう名もなき子たちの目線を借りて、やわらかい砂を隙間に埋めてあげるような、手からこぼれ落ちる悲しさをもやさしさに変え作品へと導きます。iwao galleryの浜辺に辿り着いた作品たちが鑑賞者をいざなうことでしょう。 <ギャラリートークと朗読会> 管啓次郎(詩人・比較文学研究者)×久保田沙耶 11.22(金)19:00ー20:30 定員20名(無料、要予約) ◉久保田沙耶 [Saya Kubota] 1987年茨城生まれ。東京、鳥取、宮城、兵庫などを拠点に活動。筑波大学芸術専門学群卒業。東京藝術大学大学院美術研究科修了後、同博士号取得。日々の何気ない光景や人との出会いによって生まれる記憶と言葉、それらを組み合わせることで生まれる新しいイメージやかたちを中心に、平面や立体作品、さらには独自の装置を用いたインスタレーションなど、様々なメディアを駆使しながら制作を続ける。主な個展に「material witness」(2016 大和日英基金)、主なプロジェクトに「漂流郵便局」(2013 瀬戸内国際芸術祭)など。 Instagram:@sayakubota Hosting the In-between Saya Kubota Exhibition 2024.11.21(thu)-12.8(sun) Open:Thu-Sat 12:00-19:00 Sun 12:00-17:00 Close:Mon-Wed

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and Books
常田泰由
2024/10/10(thu)〜27(sun)

2024年10月10日(木)ー27日(日) [木・金・土]12:00ー19:00  [日]12:00ー17:00 ※月・火・水 休廊 木版画から表現を広げていき、ドローイング、コラージュ、アートブックへと展開させている作家・常田泰由の個展「and Books」を開催いたします。 木版の作品、そして、小さな本たちを展示。常田の作品は〝いろ〟と〝かたち〟で構成され、シンプルでありながらも遊び心を感じる。そして、その先には本という形状がある。すでにある自分の作品を一旦解体し、並び直し、綴じることでシートから本へと形態・文脈を変えてみせ「コラージュ」の考えかたをベースにしている。彼は「自分が制作した作品でありながら、自分の作品ではないようなありかたが心地よく感じている」と言う。裁断したりしたページが集まり綴じている小さな本には、めくり触れることで独特の質感も味わうことができる。 〝いろ〟と〝かたち〟の自由でリズミカルな組み合わせ、心踊る展示を愉しんでください。 ーーーーーーーー ⚫︎本の作品について 過去に作った作品から本をつくっている。刷り損じたもの、作りかけのものから組み合わせを考え、並びかえてつくる。 作るのでなく、直す、整えるような感覚。どんなものができるか決まっていない。 ただの紙束のようでもあるが、ひとはページをめくって読んでくれる。 ⚫︎木版の作品について いくつかの版を作り、刷り重ねたり、刷ったものを重ねたりして作る。 本の作品と同様に、どんなものができるは決まっておらず、そのときどきの組み合わせで作る。 常田泰由 ーーーーーーーー <ワークショップ> 切る・並べる・綴じる 小さい本を作ろう 10/18(金)18:30-21:00 定員6名 3,000円(おやつ+飲み物付) ※要予約 10/1(火)からiwao gallery HPで申込開始。 ◉常田 泰由[Yasuyoshi Tokida] 1980年長野県生まれ。版画家。東京造形大学絵画専攻卒業。愛知県立芸術大学大学院修了。現在、東京造形大学絵画専攻 助教。木版画を中心に国内外の美術館、ギャラリーで発表、版画やアートブック制作のワークショップも開催している。「めくる、ひろがる-武井武雄と常田泰由の本と絵と-(本と美術の展覧会vol.4)」(2022 太田市美術館・図書館/群馬)。「Refind」(2022 Gallery惺/東京)「あなたとかたち」(2023 GALLRY NOYIE/長野)「中田篤 × 常田泰由 “Color & Sense”」(2023 水犀/東京)「Repeat」(2024 Gallery匣/東京)など個展、グループ展多数。主な収蔵先として、Muzeum Sztuki i Techniki Japońskiej(ポーランド)、観澜国際版画ビエンナーレ組織委員会(中国)、愛知県立芸術大学芸術資料館、町田市立国際版画美術館、鹿沼市立川上澄美術館など。 Instagram:@yasuyoshi_tokida and Books Yasuyoshi Tokida Exhibition 2024.10.10(thu)-27(sun) Open:Thu-Sat 12:00-19:00 Sun 12:00-17:00 Close:Mon-Wed

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Atmosphere
Maya Makino×Yumi Nishimura
2024/9/5(thu)〜22(sun)

2024年9月5日(木)ー22日(日) [木・金・土]12:00ー19:00  [日]12:00ー17:00 ※月・火・水 休廊  牧野真耶×西村祐美「Atmosphere」二人展を開催いたします。 自身の記憶の断片を、藍という染料を支持体に深遠な色彩表現と抽象的な画面構成で表現する牧野と、反復と集積というシステムの美しさに魅了され独学で〝織り〟というものをより抽象化する、テキスタイル領域から美術へと深化する西村。ふたりの作家は素材、技法、アプローチも異なる作品であるが、醸し出す〝Atmosphere〟はどこか似ている。二人ともが追求する、限られた状況・空間や色彩の中に無限の世界を見出すミニマリズム。彼女たちの持つ静かに響く呼吸とiwao galleryの空間での〝Atmosphere〟をお楽しみください。 ※Atmosphere=特定の場所や状況が持つ特有の感じ。雰囲気。 ———- 牧野真耶の作品は、無意図的に知覚した感覚から、瞬時に過去の風景が目の前に映し出される体験を絵画の中にキャプチャーし留めておくということを目的としている。夜の静けさ、雨の音、花の香り。これらの断片は、幼い頃の記憶を呼び起こし、作家がこれらの光景や感覚を意識するのと同じように、鑑賞者の頭の中で揮発した後、瞬時に消えるという体験をする。 牧野の絵画的実践の最も本質的な側面のひとつは、おそらく色の深度であろう。彼女は、胡粉を使った地塗り材で下塗りをしたパネルに一種類の染料を使ってさまざまな藍の色合いを表現する。藍は絵画の表面に留まっているのではなく、支持体に浸透している。それは、彼女が感情や記憶を瞬間的に思い出し、捉え、保存することを追求する際に、心に浸透していくこととリンクしていると言える。牧野にとって絵画とは、特定の表面に特定の材料を塗り重ねる行為だけではない。色彩が絵画の物質的な面を超越するように、支持体の奥から立ち現れる現象として捉えている。 ———- ———- 西村祐美は、現在のような制作を行う以前、学業や仕事を通じデジタルな制作現場で活動していた。どこか実体の感じづらい作業を続ける中で、もっと本質的な素材に立ち返りたい、自分の指で何かを形にしたいという思いを次第に募らせていた。その時期ふと手織りに興味を持つ機会があり、反復と集積というシステムの美しさに魅了され独学を開始した。 西村は、テキスタイルの領域で自身の立ち位置を模索していた頃、韓国のミニマルな抽象表現である単色画(ダンセッファ)と出会い、その反復に対する肯定的な姿勢と引き算の美学に影響を受け、〝織り〟を抽象的に表現することを意識し始める。2022年に開催されたiwao galleryでの個展では、手織りによる反復のシステムとそれを行う人間の手作業や素材から生まれる揺らぎを用いた作品を制作、展示した。 2023年以降は〝織り〟というものをより抽象化していくために、実際の織り機から離れ、いくつかのシリーズを展開しながら、織りの中でとりわけ興味を惹かれる要素 —反復・集積・交差・密度・素材—などを軸とした制作を行っている。 ———- ◉牧野真耶[Maya Makino] 1980年神奈川県生まれ。2009年 東京藝術大学大学院美術研究科修士課程絵画専攻修了。2003年より藍を使用した作品を制作し続けている。国内外のギャラリーの他、2012年 東京都府中市美術館、201…

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